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- 2021.04.11 Sunday
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http://kininaru.komame.jp/2008/03/02/567/
<漢字検定>高3の2級合格率、10年連続で2割切る
日本漢字能力検定協会(本部・京都市)が主催する漢字能力検定(漢検)で、高校卒業程度とされる2級の高校3年生の合格率が97〜06年度に10年連続で2割を切っていることが分かった。中学卒業程度とされる3級は中学3年生の合格率が5割を超えており、高校生が漢字学習に力を入れていない実態が浮き彫りになった。同協会東京事務局の多和泰美次長は「漢字の活用力が不足すると思考力や感情の幅に影響する」と懸念している。
協会によると、漢検2級は、学習指導要領で高校卒業までに習得すべきだとされる1945字から出題。漢字の読み、書き取りから四字熟語、誤字訂正などの問題が出され、200点満点のうち、約8割で合格となる。
協会が過去10年間のデータを比較したところ、97年度は高校3年生延べ約4万6000人が2級を受検し、合格者は約6600人(14%)。06年度は受検者が延べ約6万9000人と2万人以上増加したが、合格者は約1万2000人(17%)。合格率は14〜19%の低水準で推移している。漢検は75年に始まり96年度までは学年別の合格率を出していない。
一方、3級(1608字)では中学3年生の受検者数と合格率が上昇。97年度は中学3年生延べ約4万5000人が受検し、合格者は約1万3000人(29%)。06年度は受検者が約5倍の延べ約23万7000人になり、約13万1000人(55%)が合格した。
高校や大学の入試では漢検資格の取得を合否判定の資料に使う学校が増えている。高校では全体の15%、大学では40%が採用し、受検者数も増える傾向にあるが、高校生は受検者数の「伸び」が中学生に比べて低く、合格率も横ばいだ。
多和次長は「高校では漢字を教えない学校もある。英語や受験科目に勉強が偏っているのではないか」と分析。国語作文教育研究所の宮川俊彦所長は「最近は『漢字の勉強は必要ない』と考える高校生が多い。国の文化を作ってきた漢字をどのように教えるべきか、根本から考え直す時期に来ている」と話す。
漢検は約6000字の知識を問う1級から、小学1年生程度の10級まである。受検志願者は増加傾向で、今年度の総志願者数は270万人を突破した。【三木幸治】
◇漢検2級の出題例(2月3日実施)◇
<読み>
(1)職務を忠実に(履行)する。
(2)(戯)れに先生の口まねをする。
<書き取り>
(3)イツクシミの心が深い人だ。
(4)山のケイコクには雪が残っている。
<誤字>
(5)独裁者の拍害を逃れ、家族と共に隠れ家に住んだユダヤ人少女の日記は、六十以上の言語に訳され出版された。
【解答】(1)りこう(2)たわむ(3)慈しみ(4)渓谷(5)拍→迫
(引用ここまで)
*これは少し前の記事なのですが、平成21年度第2回の統計で見ても、中2修了程度の漢検3級の合格率50.6%に対して、高校卒業程度の2級の合格率22.9%はやはりガタ落ちという感じがします。
これには、上記の記事で述べられている「学力の低下」以外にも幾つか理由があります。その点をこのヒト=三木サンはご存じなのでしょうかね?
まず、上記の記事では2級を受けた高校生と3級を受けた中学生を比べていますが、これは不公平です。3級は中2までに習う漢字が出題範囲ですが、2級は高3までに習う漢字が範囲だからです。比べるのなら中3までに習う漢字が範囲の準2級と比べるべきです。因みに平成21年度第2回の準2級の合格率は40.8%となっています。
それから、合格点が違います。3級は7割、140/200点なのに対して、2級は8割、160/200です。尤も、最近は155点に下げているようです。あまりにも合格率が低いためでしょう。それから、2級はごく普通の高3生には超難問と思われる大問が幾つかあります。一つは「部首」。「校」が「木偏」なんて問題は2級では略皆無です。「相」の部首は「目」、「正」の部首は「止」です。こんなのばかり出るのです。漢字が得意な学生でも茲でかなり落とします。そして「熟語の構成」。二字熟語が示され、その二字の関係を問われます。「未来」が上の字が下の字を打ち消している、というような割と平易な問題も出るのですが、常用漢字表外読みを知らないとちょっと解けないような問題も出ます。「故事・諺」や「四字熟語」も、殆ど知られていないような語が混じります。更に読み書きも「好事家」や「統べる」といったあまり新聞などではお目にかかれない語が混ざります。書き取りはご存知の通り止め撥ねなど正確に書かないと×になり、配点が2点なので落とすとかなりのダメージです。この点は3級など他の級も同じなのですが、何しろ2級はいきなり合格点が高くなるので1問のミスも疎かにはできません。
こういった理由で、ごく普通の高校3年生が全く対策せずに臨むと、漢字が普段割と得意であっても苦戦することになるのです。
では、なぜこうした事態を承知の上で、漢検は2級の問題のレベルを下げようとしないのでしょうか。以下は私見且つ多少穿った見方かもしれませんが、漢検協会は(準1級や1級もそうですが)寧ろレベルを下げたくないのです。難しいままにして、(2級以上は)なかなか受からない、というイメージを維持したいのです。言い換えると「箔を付けたい」のです。また、ある時点でレベルを下げてしまうと、過去に難しいレベルで合格した人たちが不公平だと文句・不満を述べるかもしれない、という危惧もあるのでしょう。
茲に来て、追い打ちを掛けるように常用漢字が200字以上も増えてしまいました。この改訂の影響をまともに食らうのが漢検2級です。漢検がこれに対応するのは平成24年度から、つまり来年6月の検定からであるということが既に発表されています。そうなると「鬱」なんかも2級の書き取りで出してくるかもしれません。2級の合格率は更に下がってしまうでしょう。今後の漢検協会の対応が注目されますね。
200点満点の内、155点では間違いだらけです。
そんなの合格のうちに入りませんね。
漢検2級 新常用漢字で検索したところ当方に行き着きました。
今年、2級を受ける者ですが語彙の彙や鬱病の鬱の漢字は
参考書の配当漢字表にキッチリ載ってます。
もっとも、問題頻出度Cランクや新規傾向問題にも
出題されない希少な漢字であることは確かです。
難解なのが四字熟語です。
こちらの2級に入る新常用漢字が含まれる
四字熟語を紹介したサイトがあるのですが、
http://yojijyukugo.com/kanken/20/index.html
握髪吐哺や挙案斉眉など字からは意味が全く想像出来ない、
聞いたこともない四字熟語がどっと出てきます。
意味を調べてみても三顧の礼や内助の功と似た意味で、
これらの言葉は広く世間に知られています。
なんでわざわざ他人に伝わらない難しい四字熟語を、
常用漢字の必修を謳う2級で習うのでしょう。
しかし、過去問題集や頻出度問題集もこうした難解な四字熟語が出ることはないです。
大言壮語や高論卓説など、明らかに下の級の漢字しかない
四字熟語ばかり問題集で出されると馬鹿にするな!
と頭に来てしまいます。
こちらは新常用漢字が含まれた四字熟語も出ることを想定して必死に勉強してるのに・・・
それに簡単な四字熟語ほど頻出度Aランクなんですよね。
楽な問題を勉強して楽に合格することほど萎えることはないです。
もう全く何が漢検2級の意義か分からなくなります。
ここまで長文を失礼いたしました・・・
お読みくださりありがとうございます。
こんばんは。「鬱」や「彙」といった漢字を書きで出してくるのかが一つの鍵ですよね。四字熟語も新常用漢字絡みを出してくるのでしょうか?興味津津です。受検、頑張ってくださいね!基準変更後最初に合格は自慢できるハズですよ♪
たしかに196字常用漢字がふえてキツイ・・・
がんばりま〜す
コメントありがとうございます。そうですね、いろいろ考えられますね。利益という観点で言うなら、教材リニューアル・新常用漢字対応、ということで2級や準2級の問題集関連は売れるんじゃないですかね?一種のビジネスチャンスというか、新常用漢字景気ですね(笑)。
鬱とか彙とか、鬼門そうですよね。
読みだけで十分と思いますがねえ。
想像ですが、準3級あたりを新設して
4級〜2級までの階差をならす、と踏んでいます。
これだと利益増えそうで、多分ありえないかな。
今は準2級と2級の差が小さいから、準2級は従来の常用漢字で2級を現常用漢字とか。
どう転んでも2級が難化なのか…