先日、漢熟検2012年度第1回検定が行われましたが、前回の合格率
が消される前に…。
2011年度第3回検定合格率
師範:5.2%
1級:5.8%
2級:58.1%
準2級:39.2%
3級:48.6%
4級:42.1%
5級:76.6%
6級:86.6%
7級:84.6%
8級:75.0%
師範の5.2%という数字ですが、漢検1級くらいの合格率となりました。
いつもは40%くらいですから、いきなりガタ落ちです。以前に述べまし
たが、難易度が極端に上がったためです。因みに僕は85点で不合格
でした。
今回(2012年度第1回)は以前の難易度に戻りました。恐らく合格率は
50%以上かと思われます。これは、受検者の多くが漢検1級合格者と
いう理由からです。漢検1級保持者(かつ現在もその実力を保持してお
られる方)なら、難なく合格できるかと思われます。
まぁ、漢検(1級、準1級)も回によって難易度引いては合格率にバラつ
きはありますが、40% → 5%というのはまずないかと。もうちょっと難易
度に統一性を持たせていただきたいものです。個人的には、今回の難
易度くらいが丁度いいような気がします。
あと、毎度1級の合格率が相当低いですが、これは以前にも述べたかと
思いますけど、(漢熟検)1級受検者の多くは漢検1級の実力がないこと
によるかと思われます。大体、毎回の漢熟検1級問題はさほど難しくあり
ません。漢検1級所持者なら難なく9割正答できます。多くの漢熟検受検
者はこのことに気付いているため、2度目は受検しないと思われます。
但し、漢熟検1級の問題も、いつも良問が多いです。大抵、満点沮止問
題もあります(笑)。
漢熟検が漢検より優れている点の一つは、所謂「生きた」日本語、「生き
た」熟語を出題してくるということです。たとえば、漢検1級で頻出の四字
熟語や類義語・対義語の多くは、日常生活で殆ど使われない語です。逆
に、よく使われる語は、(恐らく)多くの受検者が正答してしまう(笑)という
理由で、出題されません。この点に関して言うなら、漢検はあまりにもリピ
ーターを念頭に置いているため、漢検1級配当字を含むが平易な語、あ
るいは一般によく用いられる語を出しづらいという一種の本末顛倒な事
態になっている観があります。
漢熟検には、これからも「生きた」日本語、「生きた」熟語を出題してくるこ
とを庶幾しております。